類型論とは何か?1|人をどのように分けているのか考えてみる



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長い人類の歴史の中で、人は人々をいくつかのグループに分けることによって記述してきました。

そのようなパーソナリティの記述のしかたである「類型論」について説明してみたいと思います。

とくに、類型論の代表的な例をいくつか挙げ、その歴史的な意義についても考えてみたいと思います。

類型論

野菜を分類してみる

目の前にさまざまな種類の野菜があると想像してみてください。ニンジン、ダイコン、ジャガイモ、サツマイモ、カボチャ、ナス、キュウリ、トマト、ホウレソ草にキャベツに白菜……さまざまな野菜があります。

これらを、何かの基準で分類してみましょう。たとえば、「硬い野菜」「柔らかい野菜」「葉ものの野菜」という分類はどうでしょうか。

「硬い野菜」には二ンジン、ダイコン、ジャガイモ、サッマイモ、カボチャが含まれ、「柔らかい野菜」にはナス、キュウリ、トマトが含まれ、「葉ものの野菜」にはホウレソ草、キャベツ、白菜が含まれます。

これ以外に、別の分類方法もあるはずです。たとえば「春にとれる野菜」「夏にとれる野菜」「秋にとれる野菜」「冬にとれる野菜」という収穫する季節による分類もできそうです。他には、「緑色系統の野菜」「赤色系統の野菜」「黄色系統の野菜」といった色での分類も可能ですし、「丸い形」「細長い形」「平らな形」といった形状での分類もできそうです。

人間の特徴についても,「分類」という手法がとられることがあります。

たとえば、皆さんの指には指紋があります。指紋は、一卵性双生児でもその形状が異なるなど、世界中に同一の形状をもつ人はいないと言われています。このことから、個人の同定に使われたり犯罪捜査に使われたりするわけです。

しかし、このようにすべての人で異なっている特徴であったとしても、分類することが可能です。

たとえば、渦状紋(指紋が渦を巻いている形状)、弓状紋(指紋の下部が閉じておらず広がった形)、蹄款紋(馬のひづめのように指紋の下部がや邨愕たような形状)、といった具合です。なお、これらの混合型やどこに分類すべきか不明瞭な場合もあります。皆さんの指は,どの指紋の類型に当てはまるでしょうか。

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類型論とは

類型論(タイプ論)とは、人間をいくくつかの種類に分類し、その各グループに典型的な特徴を記述することによって、パーソナリティを記述する方法のことです。

先ほどの野菜の分類や指紋の分類は、まさにこの類型論的な把握のしかただと言えます。

人間は古くから類型論を用いてきました。また類型論で記述されるパーソナリティは、身体や外見的な特徴とも結びつけられることが多かったと言えます。皆さんにもっともなじみのある類型論は、4つの血液型によって人々を分類する血液型性格関連説ではないでしょうか。やはりここでも、身体的な特徴(血液型)とパーソナリティ(性格)が結びついています。

さて、指紋のように、世界中のすべての人で異なるような特徴であったとしでも、ある一定の基準を設けることによって、いくつかの種類に分類することができます。

そして、多くのものをいくつかの種類に分類するという整理方法は、日常生活の中で頻繁にみられるものです。おそらく複雑で多様なものを分類するという整理・理解のしかたは、遠い昔から人類が行ってきたものなのでしょう。

もしかすると、幼児が四つ足の動物を見て「ワソワソ」と呼び、車輪のっいたものを見て「ブーブ」と呼ぶように、多くの種類のものに一つの名前を付けるという行為そのものが、ある範囲からある範囲までのものに対してラベルをつけるという「分類」を伴うものだとも言えるのかもしれません。