Care Roomで実施するカウンセリングについて

基本的にはご相談者に対応し、お話や悩みを聞いてほしい等の場合は、お話をお聞きし場合によっては解決に向けた内容でセッションを進めてまいります。

病気のことやがんのことなど、病院でなかなかお話しづらい内容もお聞きしますので、気軽に安心してお話してくださいね。

 

問題を一歩踏み込んで更に解決をされたい場合には、以下にあげたカウンセリング手法をすることもあります。しかし、ご相談者がないように納得された場合のみに実施するもので、必ずするものではありません。

Care Roomでは、ご相談者にあわせた最適な方法で、セッションを進めてまいります。

 

論理療法

心理療法の1つである、論理療法についてまとめています。

論理療法とはどのような心理療法なのか

論理療法とは、1955年ごろにアメリカの臨床心理学者であるアルバート・エリスによって提唱された心理療法です。

基本的な理論は、人の悩みというものは、出来事そのものから生み出されるものではなく、出来事の受け取り方によるものだということ。受け取り方を変えれば悩みはなくなるという解釈です。

わかりやすく言うと、出来事と結果との間に非論理的な固定観念や信念、思い込みによる解釈が入ることが、悪い結果を生み出すという考え方です。論理療法は、出来事に対しての非論理的な解釈を、論理的な解釈に改善することで、生み出される結果を変える(良くする)というものなのです。

論理療法の理論

論理療法は「ABC理論」と「イラショナル・ビリーフ」という2つの考え方から成り立ちます。

ABC理論

A:Activating event(出来事)
B:Belief(信念、固定観念)
C:Consequence(結果)

まず出来事(A)があり、次に結果(C)があるのではなく、必ずその間にビリーフ(B)があるという理論。不合理な考えによる解釈をイラショナル・ビリーフ、合理的な解釈をラショナル・ビリーフと呼びます。

イラショナル・ビリーフ

イラショナル・ビリーフは「非合理的な信念」と訳され、主に以下のような特徴があります。

  1. ●事実に基づいていない
  2. ●全く論理的ではない
  3. ●気持ちを惨めにさせる
  4. ●否定的・悲観的な内容

イラショナル・ビリーフは「~でなければならない」「~であってほしい」といった願望と事実を混同することから起こってしまいます。

こういった混同を論理的に否定し、イラショナル・ビリーフをラショナル・ビリーフへと変えていくのが論理療法なのです。

論理療法の具体的な方法の一例

論理療法では、今考えていることを、自己チェックします。チェックするポイントは以下の4つ。

  1. 1.論理的か
  2. 2.柔軟か
  3. 3.現実的か
  4. 4.役に立つか

例えば「見積書の計算を間違えてしまった。自分は社会人として失格だ!」と、考えたとします。

  1. 1.論理的か
    計算を間違えてしまっただけで、ビジネスマンとして失格とは論理的ではない。
  2. 2.柔軟か
    1度の失敗で、自分自身の力量を判断してしまうのは、あまりにも硬い考え方。
  3. 3.現実的か
    どんなに賢い人でも、失敗する。1度の間違えで自分自身を否定しまうのは、現実的とは言えない。
  4. 4.役に立つか
    社会人失格と自己否定することで自身をなくし、成長を妨げるのは、自分にとっても周りの人間にとっても全くメリットがない。つまり、何の役に立たない。

客観的にチェックしていくと、考えていたことが非論理的であることが分かります。そう考えることで「何をしてもダメな人間だ!」というような、自分の首を絞めるような思考から脱出できるのです。

マイナス思考になってしまった時は、4つのチェックポイントで、客観的に見直してみることが必要です。

 

認知行動療法

心理療法の1つである、認知行動療法について解説します。

認知行動療法とはどのような心理療法か?

認知行動療法とは、ものの考え方や受け取り方(認知)、何らかの行動に働きかけることで、気持ちを楽にしたり、ストレスを軽減させる治療方法です。

認知療法、行動療法という治療法がありますが、それぞれ別々に発展し、互いに重なる領域が増えてきました。そのため欧米では1990年代になって、これらの治療法の総称として認知行動療法と呼ばれるようになってきた、という経緯があります。

認知行動療法の理論

認知行動療法の基本的な概念である「認知」と「行動」について説明します。

認知行動療法における「認知」とは

思考や考え方のこと。困難な状態でつらい気持ちの時には、状況や気分と連動したマイナス思考を持ってしまいがちです。そのようなマイナス思考を少しずつほぐしていくことが、認知療法です。

認知行動療法における「行動」とは

実際にやってみること、試してみること。何か困難に直面した時や、気分が落ち込んでいる時に、何をどうしたらよいかわからずに混乱してしまうことがあると思います。本人にとってやりやすいことから、できる範囲で実行していくことが、行動療法です。

認知行動療法の具体的な方法

認知の中には、何かの出来事があった時に、ふと瞬間的にうかぶ考えやイメージがあります。それを「自動思考」と呼んでいます。

自動思考が生まれると、それに伴って、気持ちが動いたり行動を起こしたりしますが、これは、自動思考が感情や行動に影響を与えるということを意味します。そのため、自動思考を現実的で柔軟な考え方に変えることで、その時々に感じていたストレスを軽減させることができるのです。

ストレスに対して強い心を育てるためには、自動思考に気づいて、それに働きかけることが役立ちます。

認知行動療法の進め方の一例

  1. 1.ストレスに気づいたら、問題を整理する。
  2. 2.考え方(自動思考)が感情や行動に、どのように影響しているのか調べる。
  3. 3.生活を振り返って、心が軽くなる活動を増やす。
  4. 4.現実と自動思考の内容とのズレに注目しながら、自動思考を自由な視点で現実に沿った柔らかな考え方に変える。
  5. 5.同時に、自分にとって何が大切かを考えてみる。
  6. 6.現実と自動思考をバランスよく考えられるようになってきたら、問題を解決する方法や、人間関係を改善する方法に応用して、今できることに少しずつ取り組んでいく。

認知行動療法の効果

アメリカやイギリスでは、うつ病と不安障害の治療ガイドラインで、認知行動療法が第一選択肢になっています。効果は薬物療法と同等であるとみなされ、効果の持続時間はそれ以上であることが承認されています。

さらに多くの臨床研究により、うつ病と不安障害に対して効果が高いというエビデンスが明らかにされています。

 

内観療法

患者の過去から現在まで、客観的に事実を捉えなおしていく「内観療法」。基本的な方法はシンプルですが、症状や場所によって種類がいくつかあります。

前向きな認知へと導く内観療法とは?

内観療法とは、おもに精神疾患を治療するために、過去からの具体的な事実を回想させるという治療法です。

精神疾患には、夫婦の不仲、不登校、うつ状態なども含まれます。簡単なように思えますが、思い出したくない過去を蒸し返すのは、患者にとって、かなりつらい作業。患者の気持ちに寄り添いながら、症状の改善をサポートする必要があります。

具体的な方法は、「いつ、誰に、何をしてもらったか、何をしてあげたか、どんな迷惑や心配をかけたか」を思い出させていきます。例えば、小学校4年生の時の、母親との関係の場合なら、

何をしてもらったか

→私の好きなグラタンを作ってもらった

何をしてあげたか

→母親が風邪で寝込んだとき、おかゆを作ってあげた

どんな迷惑や心配をかけたか

→夜遅くまで友達の家で遊び、連絡もせず心配をかけた

という具合に、3つの質問に対して具体的に記憶を掘り起こします。その際、内観について未熟な人がパートナーだったり、症状が改善されない患者が一人で内観を行ったりすると、苦痛な過去をほじ返す形になって逆効果です。

患者の過去を客観的に調べ、治療中に患者の状態が荒れても対処できる医療従事者や経験の豊富なカウンセラーに付き添ってもらうことが大切です。

内観療法は症状が重い場合にも適用でき、誤った過去の認知から、ポジティブな認知へと導く療法として注目されています。

内観療法の種類

病院内で行う内観療法には、いくつかの種類があり、立ち会う人数や症状の重さなどによって、8種類に分けられます。

  1. ゆったり内観…おもに入院して間もない患者。日記を残す方法。
  2. 日常内観…上記①の患者より症状やや重め。
  3. 内観室内観…うつ状態、拒食症などの患者。集中的に内観を行う。
  4. 自室内観…プライバシーを守りたい患者に対して行う。
  5. 保護室内観…重症患者に対して、保護室で行う。
  6. 抑制時記憶回想療法…警察から抑制され来院したとき、薬物依存を併発させないために行う。
  7. 家族同時内観…家族と一緒にスキンシップをとりながら行う。
  8. 親子同屏風内観…親子が同じ屏風内で内観しあう。

このように、さまざまな内観療法があります。本人だけでなく、家族や医療者も共に、患者の過去に向き合うことが大切です。

内観療法による改善例

実際に内観療法を経験した女性の話です。治療に成功したことで、いまでは前向きに、自分のことを捉えているようです。

いろんな理由で「死にたい…」と思って、リストカットや睡眠薬で自殺を図っていました。自分の血を見ると、生きている実感がわいて、安心できたんです。

ある時、友達に発見され、自分でもマズイと思ったことがきっかけで、精神科へ。カウンセリングや服薬では、あまり効果はなかった気がする。リストカットはおさまったけど、切りたい気持ちに変わりはない。逆に、「生きている実感」がないので、つらかったです。

内観療法をはじめて、少しずつ、自分の身体をいじめている、母から頂いた身体をキズつけていると気づきました。内観は最初つらくて、やめたいと思ったけど、私はなんて幸せなんだろう、病気になって逆によかったと思い、将来の夢も見つけることができました。

私たちは、さまざまなことをネガティブに捉えがちで、最近では精神が病んでしまうケースも少なくありません。内観療法の役割は、過去を客観的に振り返ることで、自分の幸せに気づく作業なのかもしれません。

 

ソリューション・フォーカスト・アプローチ

BFTC(Brief Family Therapy Center)で研究され、スティーブ・ド・シェイザー、インスー・キム・バーグを中心に開発された心理療法。ソリューション・フォーカスト・ブリーフ・セラピー(Solution Focused Brief Therapy)とも言う。解決志向アプローチなどと訳されている。短期療法(ブリーフセラピー)のひとつです。

従来の心理療法諸派とは異なり、原因の追究をせず、未来の解決像を構築していく点に特徴があり、結果的に短期間で望ましい変化が得られるとされています。

ソリューション・フォーカスト・アプローチでは、まず、クライエントの問題を傾聴しながら、コンプリメント(労う、認める)を十分に行い、例外(クライエントの問題が起こっていない状態)や解決の手がかり(リソース)をクライエント自身が探索できるように、様々な質問を行う。それから、ウェルフォームドゴール(よく形成されたゴール)について話し合います。

ソリューション・フォーカスト・アプローチの質問には、ミラクル・クエスチョン、コーピング・クエスチョン、スケーリング・クエスチョンなど特徴的なものが多く、クライエントとカウンセラーとの関係性のタイプを査定し、それに応じて質問や提案を選択する。最後に次回までの提案をし、次の回の面接では、「何が良くなったか」を詳しく尋ねるという流れをたどります。

 

芸術療法

幼いころ、だれもが経験したことのある「ごっこ遊び」や「なぐり描き」、「粘土遊び」、「砂遊び」といった表現活動は、子どもの成長・発達をうながす一助として、重要な役割と意味があります。

芸術療法とは、このような表現活動の意味や役割を生かした心理療法です。
表現活動の相違によって、絵画療法、音楽療法、心理劇、箱庭療法、舞踏療法、詩歌療法、コラージュ療法、造形療法などがありますが、芸術療法は、これらの多彩な技法の総称です。

芸術療法の特徴は、単なる言葉では説明できないクライエントのこころの世界や感情を、「絵」や「音楽」、「ダンス」などのイメージ表現手段によって理解することを可能にすることです。

そして、そこから問題解決への糸口を見いだし、自己実現への道を開くことを目的にしています。
方法は各技法によって異なり、個人として行う場合と集団で行う場合がありますが、子どもから高齢者まで適応が可能で、どの技法をどのように用いるかは、クライエントの意志が尊重されます。