心の健康とは

 

健康とは、個人の持つ心身の機能が十分に発揮されており、体内に体内に活力がみなぎり、ものの考え方に柔軟性があり、その事に積極的に取り組む幸せを感じることもできる状態です。

それは、単に体が健康であるばかりでなく、心も健康であり、対人的・社会的にも受け入れられ、認められている状態です。

 

私たちの周囲には、見るからに健康そうに見える人もいます。その一方で、何か不安げで、言いたいことも言えずに寂しそうにしている人もいます。このような人は、どこか健康を損ねているに違いありません。

体が病気であるかどうかは比較的わかりやすいです。体の不調を感じれば病院で診察を受け、病気であるかどうかを確認することができます 。心の病や健康については、自分で判断するのは難しいです。どこかに不具合を感じ、自覚はしていても、心の専門家を訪ねるには抵抗を感じることも多いです。

その結果、いつまでも心も不健康を持続させてしまうことにもなりかねません。

それでは、心が健康な状態とはどのような状態を言うのでしょうか。もう少し具体的にみてみましょう。

 

現実認識の的確さ

心が健康な人は、不健康な人に比べて自分の捉え方や他者への見方が見方が的確であり、現実的です。

自分を過大に評価したり、評価したりすることが少ないのです。

不健康の度合いが大きくなると、自分の捉え方が確かになり、自分自身周囲の人々に対する見方が歪んでくることが多いのです。

 

セルフコントロール

心が健康な人は、適度に自分の行動を抑制し、社会的に受け入れられる振る舞い方をします。

過度の攻撃性や性的衝動をそのまま行動に移すようなことはせず、その場にふさわしい形でそれを表現することができます。

心が不健康になると、そのような抑制機能が失われ、自分でも後悔するように、その場にふさわしくない振る舞い方をしてしまうことがあります。

 

自尊感情

心が健康な人は、自分の存在価値を認め、ありのままの自分を受け入れることができます。

誰か他の人の考えに支配され たり、ありのままに動かされたりはしません。

心が不健康になると、誰かの考えを気にしたり、常に誰かが喜ぶようなことを言ったりして、ありのままの自分を見失いがちになります。

 

神話的関係の形成

心が健康な人は、人と親しく交わり、他者を認め、人と交わることによって自分を高めようとします。

人と交わることに喜びを感じ、互いに楽しもうとします。

心が不健康になると、自己防衛的に自分の殻に閉じこもります。周囲の人と親密になることに抵抗を感じ、人に恐れを抱くようになります。

 

生産性

心が健康な人は、何事にも積極的に取り組み、受け身で仕事をしません。効率よく仕事をこなし生産的です。

忙しい時でも仕事に生きがいを感じ、自分が取り組んでいることに、積極的な意義を見出すことができます。

心が不健康になると、余計なことに気を使い、1つのことに熱中することができません。

その結果、常に緊張感や疲労感を感じ、仕事の効率が悪くなります。

このような健康を維持することは、必ずしも容易なことではありません。

人は日常生活を送る上で様々な問題に遭遇し、時には心の健康を損なうこともあります。

常に心の健康を心がけ、たとえ一時的に健康を損なうことがあっても、それを克服し、より健康で豊かな生活が送れるように努めなければならないのです。

 

心の不健康と心の障害

 

 

心の健康と不健康の間の区別は、必ずしも明確ではありません。また、心の封健康と心の障害(病気)の区別もそれほど簡単ではありません。

それらの問題を考える際に、単なる量的な差異、すなわち程度の差として捉えられるものと、明らかに質的な差異が含まれる場合があります。

心の障害に至る要因としては、個人の身体内部に起因する生物学的要因、個人と環境との相互作用によって形成される心理学的要因、および個人を取り巻く環境としての社会文化的要因が考えられます。

社会文化的要因に関連して、近年、心の障害の取られ方は絶対的なものではなく、それぞれの文化を踏まえた理解が必要であると考えられるようになってきています。